|
|
|
|
1997年にスチル撮影を一休みしてニューヨーク大学の映画学校へムービー制作の勉強に行きました。帰国した頃の日本はITブームの真只中にあり、私はあるソフトウエア会社と共にテレビCMやインターネット用の動画コンテンツを制作する仕事に携わります。カメラの後ろを離れてカメラをディレクションするという仕事は非常に新鮮であり、製作現場を別の観点から見るという貴重な体験でした。このページではクリエティブディレクター兼プロデューサーとして私がストーリーボードから制作までを手がけた一部の作品をご紹介いたします。
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
このCMの元となったのはニューヨークのカメラ屋での体験です。「何を見たいだって?買うのか買わないのか? カメラボディとファインダーは別売だよ、はい次の人!」と、このような客に対してかなり失礼とも言えるセールスを平気で行うカメラ店はニューヨークならではの名物の一つです。CMを手がけていつもチャレンジとなるのが15秒、30秒という短い枠内でいかに製品を説明するかという問題です。ここに登場する宛名書きマルチ印刷ソフトウエアの筆自慢が何をするソフトウエアかを説明し始めると1分あっても足りません。そこで「何がしたい?」という質問に対して「名刺をつくりたい、ハガキの宛名書きをしたい…」などと出来るだけ手短に製品の概要を伝える手段としてニューヨークのカメラ屋でのシーンが思い浮かんだわけです。 客の要望に対して店員は「筆自慢!」と連発するだけで商品名が繰り返し伝わる連呼型CMにもなるという点が気に入りました。
|
|
|
メッツソフトウエアの特徴は高性能でありながらも低価格という点にあり、これは言い換えればつまり顧客満足度(satisfaction)が高いということです。 そこで次のCMでは「あなたは今のソフトウエアに満足していますか?」という疑問を投げつけ、もしそうでなければメッツのソフトウエアを使って満足しましょうというアイディアを考えました。私は昔からウエンディーズの「お肉はどこ?」などのコメディータッチのCMを作ったジョエル・セデルマイヤー氏の作風が好きでこのCMではそのスタイルを真似てみたいと思いました。
ソフトウエアを買いに来たカップルが財布から持ち金を全部吸い取られ(奥さんのカツラまで)、そのあげく家に持って帰ったら動作が非常に重かったという風景を大げさに演出し、最後にメッツに乗り換えてやっと満足できるという話です。 筆自慢のCMでもそうでしたがキャスティングで良い役者さんにめぐり合うことが現場を盛り上げて作品を成功させる為の最大要因だと痛感しました。
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|